第005回 『文化』がわたしたちの生活に果たしている役割
ポイント:文化の役割について覚えましょう。
・文化とはなんでしょうか。
文化 = 生活の中で身につけた行動のしかたや価値観、それらによって生み出されたもの
自然環境、気候の影響
社会集団での慣習やふるまい
歴史的に形成されるもの
社会的な位置づけ
文化は主に精神面について意味しています。
文明といえば、文化とほぼ同じ意味ですが、物質面をいうことが多いです。
さて、文化の代表、あいさつを見てみましょう。
各国でさまざまなあいさつがありますね。
あいさつとは、『挨拶』と書きます。
『挨』:迫る
『拶』:開く
みなさん、心がありますね。その心にはドアがあると思ってください。
そして、『あいさつ』はその心のドアに近づいて開くことなのです。
だから、『あいさつ』って、重要なんです。
そして、その『あいさつ』の仕方は、各国で違うのです。
それは、そうですよね。『あいさつ』は、各国の文化の象徴なのですから。
そして、『あいさつ』は、
人間関係を円滑化します。そして、社会集団を維持したり発展させる役目を担っています。
もちろん、『あいさつ』なしで豊かな生活はできません。
文化は、このように
人間関係を円滑にし、
社会集団を維持し発展させ、
豊かな生活を送るためにあるのです。
だからこそ、文化のちがいも認め合い、各国の文化のちがいもあって当然なのです。
その国の歴史、伝統、気候、地形などから、さまざまな文化があって当然なのですから。
・科学・宗教・芸術(文化のプラスの面)
これらを文化の領域といいます。
科学では、技術の進歩がくらしを向上させてくれました。
宗教は、人生における不安、悩みを解決し、心を癒(いや)してくれます。
もちろん、生きる意味を与えてくれるのが宗教です。
芸術は、人々の心に潤(うるお)いを与え、愛情、人生観、そして、人間観などを高めます。
ゆとり、豊かさが心をなごませます。
・文化、そして、現実…(文化のマイナスの面)
ここまでの生活で文化はプラスの面しかないように思えますね。
でも、違います。負の面だってあるのです。どんなことがあるのでしょうか。
たとえば…
文化の対立:宗教紛争、民族対立など新聞やニュースで聞いたことがありませんか。
文化の誤用:ダイナマイトや核兵器。
科学が進歩して、良かったのか悪かったのかちょっと、考えさせられますね。
ダイナマイトを発明したのは、ノーベルです。あのノーベル賞のノーベルです。
彼自身、戦争にダイナマイトを使われ、非常にショックだったそうです。
平和につくした人に賞をつくってほしい…それが、ノーベル賞だったのです。
マララさんが受賞したのを覚えている人もいることでしょう。
文化は平和のために役立ち、人々のくらしをゆたかにするためにあってほしいものです。
それでは、日常生活における文化の役割を考えたとき、
文化とは、わたしたちの心や生活を豊かにするものですが、
文化は、わたしたちの心や生活を心がけしだいによっては、
プラスにもマイナスにも影響を与えるのです。
いつも、『文化』には、平和的な役割をになってほしいものです。
その根幹になるのは、日頃のみなさんの行いです。
それでは、今回はこの辺でおしまいにしましょう。